梅毒

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梅毒とは?
病原体の梅毒トレポネーマ梅毒(ばいどく、Syphilis。
黴毒、瘡毒(そうどく)とも)は、スピロヘータの一種である梅毒トレポネーマ (Treponema pallidum) によって発生する感染症、性病。
試験管内の培養は不可能のため、病原性の機構はほとんど解明されていない。
1998年には全ゲノムのDNA 配列が決定、公開されている。
梅毒が歴史上に突発的に現われたのは15世紀末であり、そのため本病の由来については諸説ある。
梅毒は15世紀以前から旧世界(ヨーロッパ・アジア・アフリカなど)に存在していたとする説。
古い法令に梅毒に関するものがあるなどとするが、本病による病変を示す人骨等の具体的資料は無く、支持者はほとんどいない。
梅毒は、症状が非常に軽い状態で旧世界に古くからあったとする説。
現在でも熱帯地方を中心に、皮膚に白斑が生じる程度の「ピンタ」、潰瘍を生じる「ヨーズ」など軽症のものがあるが、これらは梅毒トレポネーマにより起こることから、旧石器時代(1万2000年以前)にピンタかヨーズが発生し、人類の間に広がり、15世紀末にヨーロッパでトレポネーマに変異が起きて梅毒が生じたとする。
クリストファー・コロンブスの率いた探検隊員がアメリカ上陸時に原住民女性と交わって感染し、ヨーロッパに持ち帰り、以後世界に蔓延したとする説。
コロンブスの帰国から梅毒の初発までの期間が短いという難点があるが、アメリカでも古い原住民の骨に梅毒の症状がある例が発見されており、また例えば日本でも、コロンブス以前の人骨には梅毒による病変が全く見つかっていないなど証拠は多く、最も有力な説とされている。
旧ソ連の学者により唱えられた説で、梅毒はアメリカ起源ではあるが、ベーリング海峡 を渡ってシベリア経由でヨーロッパに入ったとする。
原因は、ベーリング海峡を通して両地域の住民の交流があったためである。
日本では1512年に記録上に初めて登場している。交通の未発達な時代にもかかわらず、コロンブスによるヨーロッパへの伝播からわずか20年でほぼ地球を一周したことになる。
特に沖縄においては、激烈な流行であった。花柳界においては、多く罹患し、古くからいる人”(ふるっちゅ)”は梅毒に罹っている人、古血(ふるじ)は梅毒を意味する言葉となった。著名人では、加藤清正、結城秀康、前田利長、木戸孝允などが梅毒で死亡したとみられている。
抗生物質のない時代は確実な治療法はなく、多くの死者を出した。
慢性化して障害をかかえたまま苦しむ者も多かったが、現在ではペニシリンなどの抗生物質が発見され、早期に治療すれば全快する。
梅毒トレポネーマは抗生物質への耐性は獲得していない。
罹患患者も減少しているが、根絶された訳ではない。
昔は鼻部の軟骨炎のために鞍鼻(あんび)や鼻の欠損になることがあり、川柳などに詠われていた。
江戸時代の夜鷹などには『鼻欠け』が多かったので、川柳にも『鷹の名にお花お千代はきつい事』があった。
勿論“お花お千代”とは“お鼻落ちよ”に掛けた。
同様の症状を呈するハンセン病と同一視されていた時期がある。
ハンセン病を患ったダミアン神父は、それが問題視され、非難された。日本語の「梅毒」という呼称については、この病気によって生じる瘡が楊梅(ヤマモモ)の果実に似ていたため「楊梅瘡」と呼ばれていたが、これが時代と共に変化したとする説がある。
臨床
1978〜1999年の22年間に東京都多摩地区に於いて行われた健康な人を対象とした抗原検査結果によれば、45,614例中1,017件(2.23%)が脂質抗原検査陽性で、このうちTPHA法、FTA-ABS法によるトレポネーマ抗体の検査陽性は639例(1.40%)。
陽性率は1978〜1999年まで概ね1〜約2%の間で推移し、梅毒の潜在的な感染例は減少していない。
また、陽性例中の493例(約77%)は60才以上であった。
感染経路
主に性行為・オーラルセックスにより感染、皮膚や粘膜の微細な傷口から侵入し、進行によって血液内に進む。
これ以外にも母子感染、輸血血液を媒介とする感染もある。
母子感染の場合、子供は先天梅毒となる。
症状
第1期と第2期が感染しやすく、感染後約1週間から13週間で発症する。
現代においては先進国では、抗生物質の発達により、第3期、第4期に進行することはほとんどなく、死亡する例は稀である。
第1期梅毒の最初の数週間は抗体発生前で、検査において陽性を示さない。
第1期感染後3週間〜3ヶ月の状態。
トレポネーマが侵入した部位(陰部、口唇部、口腔内)に塊(無痛性の硬結で膿を出すようになり、これを硬性下疳と言う)を生じる。塊はすぐ消えるが、稀に潰瘍となる。
また、股の付け根の部分(鼠径部)のリンパ節が腫れ、これを横痃(おうげん)という。
6週間を超えるとワッセルマン反応等の梅毒検査で陽性反応が出るようになる。
第2期感染後3ヶ月?3年の状態。
全身のリンパ節が腫れる他に、発熱、倦怠感、関節痛などの症状がでる場合がある。
バラ疹と呼ばれる特徴的な全身性発疹が現れることがある。
赤い目立つ発疹が手足の裏から全身に広がり、顔面にも現れる。
特に手掌、足底に小さい紅斑が多発し、皮がめくれた場合は特徴的である。
治療しなくても1か月で消失するが、抗生物質で治療しない限りトレポネーマは体内に残っている潜伏期前期潜伏期:第2期の症状が消えるとともに始まる。
潜伏期が始まってからの2年から3年間は、第2期の症状を再発する場合がある。
出典・引用元:フリー百科事典
ウィキペディア(Wikipedia)
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